NZ北島の観光地・ワイトモケーブ。
ここは土ボタルが見られる場所として知られ、洞窟内の小川を小舟で下って「洞窟の星空」を鑑賞するアクティビティーは世界中からの観光客を魅了してやまない。
ただ、このワイトモケーブ、日本語では単に「ワイトモケーブ」と書かれることが多いものの、英語のサイトやパンフレットをよく見ると「Waitomo Caves」と最後に複数形の「s」が入っていることに気が付くと思う。そう、つまりワイトモにはいくつかの洞窟があって、それぞれ見られるものに違いがあるのだ。
この記事では、「ワイトモケーブ」の他にガイドウォーク・ツアーで入れる「アラヌイケーブ」と「ルアクリケーブ」について体験談を書いてみたい。オークランドなどの主要都市からのパッケージツアーではなく、レンタカー等で個人でワイトモを訪れる際に、きっと参考になるはずだ。
そもそも、ワイトモ・ケーブズ (Waitomo Caves)って!?
僕も実際に行ってみるまで
「そもそもワイトモケーブってよく聞くけど、洞窟はいくつあって、どう足を運べばいいんだろう??」
とその実態がよく分かっていなかった。
たとえばオークランドやハミルトンからパッケージツアーに参加して、ロードオブザリングの撮影地「ホビトン Hobbiton」等を経由してワイトモケーブを訪れる場合なんかは、すべてがセットになっているから迷う必要もないけれど、レンタカーを借りて個人で行く場合はワイトモケーブの仕組みを把握しておく必要がある。
僕が調べて(そして実際に足を運んでみて)分かったワイトモの基礎知識は、
- そもそもワイトモケーブには3つの洞窟があり、
- 洞窟には個人では勝手に入ることができないので、
- これら3つの洞窟の管理・ツアー運営を専門に行う会社「Waitomo Glowworm Caves」のツアーに参加する必要があり、
- 予約は現地のチケットオフィス、もしくはオンラインで、3つの洞窟を自由に組み合わせて予定を組むことができる
ということだった。
3つの洞窟の名前は、「ワイトモケーブ Waitomo Cave」「アラヌイケーブ Aranui Cave」「ルアクリケーブ Ruakuri Cave」。それぞれ見れるもの、所要時間等が異なっているので、さっそく後者2つの洞窟で何が見れるか、体験談を書いてみよう。
※ちなみに、一番人気のワイトモケーブについては、別の記事にしたので参考にしてほしい。
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大小さまざまな鍾乳石。写真も撮れる鍾乳洞「アラヌイ・ケーブ」
洞窟のガイドツアーを運営する「Waitomo Glowworm Caves」のチケット売り場から車でわずか5分の位置にある「アラヌイ・ケーブ」。約100年前にこの洞窟を見つけた先住民のマオリ族の男の名を取った洞窟は、3つの中では唯一、川のない洞窟だ。なので、川べりに光を灯す土ボタルは見れないのだけど、その代わりに約一時間のツアーでは鍾乳洞を内部まで歩き、ガイドさんの説明を聞きながら、何千何万年とかけてできた自然の造形美そのものを楽しめる。
洞窟にすむニュージーランド固有の昆虫「ケーブ・ウェタ」見られるのもこのアラヌイケーブの特色の一つだろう。以前”世界最重量の昆虫”としてジャイアント・ウェタを紹介したが、ケーブウェタはその仲間の一種。なかなか見れるものではないので、生きものが好きな人は見ておいて損はない・・はず!^^;
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さらに、アラヌイケーブは写真撮影OK!(フラッシュはだめだけど。)
ツアーも1時間弱と短めなので、「ワイトモケーブのほかにもう一つだけ行っておきたい」という場合は重宝する。ワイトモケーブとアラヌイケーブをセットにしてチケットを買えば、土ボタル+鍾乳洞の撮影といいところ取りができそうだ。
らせん階段を下りて洞窟探検気分!土ボタルも間近に観れる「ルアクリ・ケーブ」
ガイドブックやパンフレットなどで、ワイトモケーブ(ズ)のこんな螺旋階段の写真を見たことがないだろうか?
この螺旋階段から始まるのが、最後に紹介するルアクリケーブだ。
ここのガイドツアーは3つの洞窟の中では最も長くて、約2時間かかる。
正直、僕は行く前は2時間と聞いて「ちょっと冗長かもなぁ。。」と思ったけれど、いやいや、実際のところまったくそんなことはなかった。
ガイドの方は洞窟の成り立ちや鍾乳石の種類、洞窟ツアー開業前のエピソードなどを面白おかしく話してくれたし、景色も同じような鍾乳石ばかりでなく、川が流れていたり広い空間があったりして目まぐるしく変化してくれる。僕は時計の針を一度も見ずに洞窟を出てきたくらい、内容の濃い”洞窟探検”だった。
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何より、ルアクリケーブの良さは、地下を流れる川の天井に広がる「洞窟の星空」が見れることだろう。そう、土ボタルはここでも見られるのだ!数の多さや密集具合はさすがにワイトモケーブには及ばないものの、より時間をかけて、そしてより間近に観察することができる。ルアクリケーブは写真撮影OKなので、通路のすぐそばにいる土ボタルを撮影できるのも、ワイトモケーブにはないアドバンテージだろう。
土ボタルの撮影にチャレンジしてみたい方や、洞窟探検気分を楽しみたい方、時間をたっぷりとってワイトモを満喫したい方は、ぜひルアクリのガイドウォークに参加してみてほしい。
3つの洞窟の行きかた、料金、気をつけること。
高速1号線を降りてから37号線に乗れば一本道でワイトモケーブズまで行けるのだが、道沿いに各ツアー会社が軒を(点々と)連ねているので、お目当ての「Waitomo Glowworm Caves」のオフィスはチョット分かりにくい(上の地図参照)。
ワイトモの中心地には観光案内所とドメイン(芝生の公園)という広場があって、そこからさらに2キロほど奥に進んだ先に下の写真のようなチケットオフィスがある。
気になる料金は2022年時点では
- NZ$55 : ワイトモケーブのみ
- NZ$134 :「ワイトモ」と「ルアクリ」の2つのコンボ
- NZ$189 :「ワイトモ」「アラヌイ」「ルアクリ」の3つのコンボ
となっている(すべて大人料金。詳しい値段は公式HPからどうぞ)。公式HPやGrab oneなどのクーポンサイトでよくディスカウントがされているので、正規料金の前にぞいてみるといいかもしれない。
ワイトモ・ケーブズを総合すると、僕個人的には、
1.観光の時間が限られているなら「ワイトモケーブ」だけに参加
2.半日使えるなら記念写真も撮れる「ワイトモとルアクリ」
3.一日かけるつもりでワイトモを満喫するなら「ワイトモ・アラヌイ・ルアクリ」の3つをコンボにしてチケットを買うといいと思う。
ちなみに、「洞窟内は寒いかな?」と思ったけれど、洞窟は年中12-14°と一定の気温らしいので、服選びは難しくないと思う。ちょっと暖かめのフリースなどを着込んでいけば大丈夫だ。
Last Updated on 2022年9月25日 by 外山みのる
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